iPhone X のリリースを皮切りに、Android にも数多くのベゼルレス端末が登場しました。
それらの多くは、iPhone X に劣らぬ 80% 超えの画面占有率を誇っており、スマホ好きが長年夢見ていた「画面そのものを持つ感覚」が現実のものになりつつあります。
しかし私には、それらの Android 端末を見ていて、1 つ不思議な点がありました。
それは、「iPhone X 並みに下ベゼルの薄い端末が存在しない」ということです。
いずれのメーカーも上辺と両サイドは iPhone X に勝るとも劣らない薄いベゼルを実現しながら、下ベゼルは軒並み厚くなっているのです。
気になってからいろいろと理由を想像したりしていたのですが、先日ついにその真相が明らかになりました。
原因は画面モジュールのコネクタ
まずはこちらの動画をご覧ください。疑問の答えがわかりやすく解説されています。
要約すると以下の通りです。
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スマートフォンに搭載する画面モジュールは、いずれかの辺にケーブルを繋ぐためのコネクタを配置する必要がある
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コネクタを配置する箇所は、その分どうしてもベゼルが厚くなってしまう
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上辺および両サイドはベゼルをなくしたいので、必然的にコネクタを下に配置することになる
なるほど、言われてみれば当たり前のような気もしますね。
ですがあなたはこう思ったでしょう。
「だとすると iPhone X はどうやってあのフルスクリーンデザインを実現しているのか?」と。
iPhone X は特殊な構造を採用している
これも先ほどの動画内で解説されていました。
なんと Apple はこの問題を解決するために、ディスプレイの下部を折り曲げてコネクタを内側に向けて配置しているというのです。
当然、通常の構造よりも大幅にコストが上昇するらしいのですが、それでもデザインを追求するという Apple の姿勢に驚かされました。
他のメーカーが追従しない理由
Android 端末のメーカーたちがこの特殊構造を採用しない理由として、次の 2 点が挙げられていました。
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コストが高くなる
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端末の厚みが増す
確かに、内部構造を知ると、上記のデメリットのために他のメーカーたちが採用を躊躇するというのも納得できます。
まとめ
iPhone X 並みに下ベゼルの薄い Android 端末が出てこないのは、iPhone X が他のメーカーには簡単に真似できないような特殊な構造を採用している ことが理由でした。
その分価格は高くなりますが、デザインだけを見るなら、現状のベゼルレススマホの中で iPhone X が最も優れていると思います。
「Apple はデザインの会社である」という言葉の意味が理解できたように感じました。