どうもこんにちは。Kaisei Yokoyama です。
長らくモバイル機器にはほとんど無頓着だったため、随分と時代の流れに取り残されてしまいました。遅れを取り戻すべく奮発して買ったスマホ、Xiaomi 11T Pro (グローバル版) をレビューします。
ガジェットにはあまり詳しくないので、そのへんは適宜差し引いて読んでもらうのがいいかと思います。
スペックシート
今回入手した機体のスペックを 太字 で示しました。
項目 | スペック |
---|---|
SoC | Snapdragon 888 |
RAM & ROM | 8 GB + 128 GB / 8 GB + 256 GB / 12 GB + 256 GB |
バッテリ | 5,000 mAh |
リアカメラ | 108 MP (広角) & 8 MP (超広角) & 5 MP (マクロ) |
フロントカメラ | 16 MP |
認証 | 指紋認証 & 顔認証 |
ディスプレイ | 6.67" AMOLED (2,400 × 1,080) 395 ppi 800 nits 最大リフレッシュレート 120 Hz 最大タッチサンプリングレート 480 Hz Gorilla Glass Victus |
サイズ | 164.1 x 76.9 x 8.8 mm |
重量 | 204 g |
ネットワーク | nano SIM × 2 |
充電ポート | USB Type-C |
充電速度 | 最大 120 W |
microSD | 非対応 |
イヤホンジャック | なし |
防水防塵性能 | IP53 |
カラーバリエーション | Meteorite Gray, Moonlight White, Celestial Blue |
レビュー環境
項目 | 数値 |
---|---|
使用しているアプリ | ウマ娘 プリティーダービー, YouTube, Chrome, Discord, Slack, LINE, Gmail |
充電器 | MacBook Pro 13" 付属の充電器 (約 60 W) |
キャリア | 楽天モバイル |
使用場所 | 関東近郊 |
スマホを収納する場所 | ズボンのポケット |
スマホケース | 本機に付属していたケース |
ディスプレイのリフレッシュレート | 60 Hz に設定 |
ディスプレイの明るさ | 自動に設定 |
購入日 | 2021/10/9 |
以前使用していたスマホ | ZenFone 3 |
Unboxing
大吟醸の化粧箱ではありません。Xiaomi 11T Proの外箱です。
デザインがシンプルなのはいいですが、ワクワク感がいまひとつだというのが個人的な感想です。機体の写真が載っている方が、オモチャ感があって個人的には好みです。
主な内容物、左から下箱 & USB A to C の USB ケーブル、本体、付属ケースです。
これらの他にユーザガイド、保証書、SIM ピンが入っていました。イオシスで購入したため、アダプターはありません。
外観:◎
Celestial と銘打たれたとおりです。夕暮れの赤色から、蒼穹の青色まで、空のすべての色が一つのボディに詰まっています。最高です👍
処理性能:◎
今年発表された新しい SoC、Snapdragon 888 を搭載しており、不足を感じることはありませんでした。ウマ娘も余裕で動きます。
また、使用中に本体の発熱を感じることもありませんでした。機体のサイズが大きく縦長なため、機体を把持する手が、SoC が配置されていて発熱量の大きい位置 (カメラ突起付近) に触れないのも一因かもしれません。
ディスプレイ
明るさ:◎
直射日光下でも、室内と同様の可視性を維持していました。
ですが、気に入っているのはむしろ暗い環境でのディスプレイの輝度の低さです。寝る前にスマホをいじる際に重宝します。
大きさ:○
大きすぎて、画面上のすべてのボタンを片手の親指だけで動かすのは難しいです。
操作する手と逆サイドにあるボタンの誤タップもしばしば起こります。例えば右手操作の場合、画像右における「スピード」と「戻る」を押し間違える、という具合です。このミスが招きうる事態がどれほど悲惨なものなのか、一部の方々には御理解いただけることかと思います……😭
LMT Launcher を導入するのも一手ですが、IT スキルに自身のない方には、一時的に One-handed mode を有効化するのが個人的におすすめです。画面上部を頻繁に操作させるようなデザインのアプリは少ないので、十分に事足りると思います。
ちなみにウマ娘の起動中 (画像右) は、ノッチの高さの分だけ表示領域の縦幅が小さくなります。通知アイコンも表示されず真っ黒なままなので、ちょっと勿体無い気がしますね。
精細さ:◎
ドットが見えません。高い完成度です。
リフレッシュレート:○?
消費電力の増加と引き換えに、リフレッシュレートを 120 Hz に引き上げる機能が備わっていますが、いまのところ 60 Hz で十分かなという印象です。ただ、シューターゲームをするなら 120 FPS は欲しいところですから、APEX LEGENDS のモバイル版がリリースされたら、120 Hz の威力が存分に体感できそうです。
オーディオ:○
スマホのスピーカーは音が出る装置程度の認識でしたが、本機のスピーカーはきちんとオーディオ機器としての品質を持っています。横置きにして YouTube の適当な曲を聴き比べると、ZenFone 3 (以前使用していたスマホ) や iPad (手持ちのタブレット端末) よりも遥かにクオリティの高い音が出ていることがわかります。
ただ、自分は有線派なので、イヤホンジャックがないのが少し残念です。
ハプティクス:○
非常にシャープな振動によるフィードバックを体験できます。前のスマホが ERM (偏心モータ・軸につけたおもりを振り回して振動を生み出す) 内蔵のものだったので、LRA (リニア共振アクチュエータ) の非生物的なメリハリのある感覚は新鮮でした。
ただ、同価格帯の新型スマホであれば、本機と同等あるいはそれ以上のアクチュエータを装備しているため、それらと比べて特長となりうるほどの性能ではないでしょう。
カメラ:◎
AI Camera のおかげで、適当にシャッターボタンを押すだけで高画質かつ良さげな写真が取れます。事前に露光やホワイトバランスを調整したり、後からエフェクトをかけたりするのが面倒なので、そのあたりを自動でやってくれるのはかなりありがたみを感じます。
詳しいレビューは他のサイトの皆様に任せるとして、本機で撮った写真を載せてお茶を濁すことにします。
サイズ・重量
胸ポケット・尻ポケットとの相性:×
ほとんどのスマホに言えることですが、お尻のポケットには入れておけません。座るときにスマホがせり上がってくる (そしてどこかに落ちる) か、折れるかの 2 択だからです (実際に折れるかどうかは未検証)。
胸ポケットにしまうのも不安があります。機体が細長いためポケットからはみ出る部分が大きく、急に動く・屈むなどの際にポロッと落ちそうで緊張とすることがあります。本機は Gorilla Glass Victus を採用しているため、地面に落としても画面がバキバキになる可能性は低めですが、防水防塵性能は IP53 と一般的な水準に留まっており、水たまりやトイレに落とせば無事では済まないと思われます。
重量:○
新型の iPhone 13 より 30 g ほど重い本機ですが、自分の感覚では重量はさほど気になりません。自分の腕の重さに比べれば誤差です。常日頃のスマホ使用で手首を鍛えておられる諸姉諸兄におかれましては、本機の重量感は夕飯の献立よりも遥かに些細な問題かと思います。
認証
指紋認証:◎
指紋センサは電源ボタンについています。センサにしっかり指を当てないと本人判定されないので、初日は苦戦しました。
慣れればズボンから本機を取り出す間に認証を済ませることができます。認証に必要な時間も十分に短く、不便さを感じさせない出来です。
顔認証:○
指紋認証が使えないとき (手が濡れているときなど) に使っています。マスクを着けながら、あるいはスマホを逆さまにしての認証が可能です。また、目を閉じていると認証されないようです。
「そもそも顔がカメラに写っているかどうか」判定の偽陽性が多いようです。ロック画面のまま仰向けに放置すると、認証失敗を繰り返した末、勝手にパターンロック認証に遷移します。ただ、それによって端末がロックされるなどの不都合はなく、その状態から指紋認証も使用できます。
バッテリ持ち・充電性能:◎
電力をバカ食いしそうな Snapdragon 888 を抱えているものの、5000 mAh の大容量のおかげで、バッテリ持ちは標準的な水準に落ち着いています。一日使用して、フル充電が 75% くらいになります。
充電性能は良好です。帰宅して本機に充電ケーブルを挿し、APEX LEGENDS で即降り大乱闘を 3 ゲームほど繰り返している間に、フル充電に戻ってくれます。せっかくなので MacBook Pro 13" の充電器 (約 60 W) ではなく、120 W 環境下で試してみたい (国内では無理) ですが、実用上は 60 W でも十分便利です。
モバイルデータ通信
楽天モバイルの SIM を挿して使用していますが、電波の入りは良好です。通信速度も評価したかったのですが、安めのプランを契約しており本機の性能をフルに発揮できないため、評価対象外とします。
アプリケーション・機能
MIUI:🤔
本機には純粋な Android、すなわち AOSP ではなく、MIUI という Xiaomi が開発したファームウェアが搭載されています。この MIUI、どうも癖が強いらしくレビューを頼まれていたのですが……自分が比較対象となるものを知らないからなのか、特に何も感じませんでした。
Second space:◎
本機にもう一つのユーザアカウントを追加できます。パターンロックを用いて認証するときに、専用のパターンを使うことで、もう一つのユーザアカウントを用いて本機を使用できます。他人に本機を貸すときに、非常に便利です。
ただ、カメラを隠さないと、パターンロックを用いた認証にたどり着く前にロックが解除されてしまうため、顔認証との相性は不良です。
Screen Recorder:◎
本機の画面を録画できます。Screen Recorder を起動すると、画面に専用の小さなウィジェットがオーバーレイ表示されます。
コントロールセンターのボタンで直接録画を開始するのではなく、このウィジェットで録画開始のタイミングを調節できるのが秀逸です。事前にウィジェットを呼び出しておけば、いつでも気軽に録画が始められるため、特にゲームのクリップの撮影に便利です。
また、解像度・画質・向き・音源・フレームレートを設定できるのもポイントが高いです。
Mi Remote:△
本機がリモコンの代わりになります。自宅のエアコンおよびテレビには対応していないようでした。また、照明の操作には対応していないようです。学習機能が欲しいところですね。
Gesture Shortcuts -> Back tap:○
画面やボタンを操作することなく、スマートフォンの背面をタップして特定の機能を呼び出す機能です。不便だと感じた点が2つあります。
1 つはおそらく MIUI の問題で、ダブルタップ時の反応速度の遅さです。トリプルタップの際には、ジェスチャが終了次第すぐに機能が呼び出されるのですが、ダブルタップの際はジェスチャ終了と機能呼び出しの間に一拍のラグがあります。2 度目のタップを検出したあと、一定時間内にもう一度タップがあればトリプルタップ、なければダブルタップと判定していそうなオーラを感じます。本機の性能が高く、他の機能ではラグを感じることがないだけに、皮肉にもダブルタップ時のこのラグが目立ってしまっています。
なお、トリプルタップに何も機能を当てはめなくても、このラグは発生します。
もう 1 つはアプリ側の問題かもしれないのですが、特定のアプリケーションでは Back tap が無効化されるようです。「ウマ娘 プリティーダービー」でこの現象を確認しています。おかげで、ゲーム中に Back tap でスクショを撮るという目論見が頓挫しました。
総評
こいつウマの話しかしてないな
処理性能・ディスプレイ・バッテリを軸に高水準に仕上がっており、致命的な欠点もなく、非常に良い一品です。最後まで書きそこねてしまったのですが、3 回の OS アップデートと 4 年間のセキュリティパッチの保証があるのもかなりのアドバンテージですね。ウマい買い物をしたと思っています。
ただ、顔認証や Back tap のようなソフトウェア面には若干の不満点があります。いずれも他の手段を代替として用いることができたり、そもそも使えなくても困らないなど致命的な問題ではありませんが、改善されればいくらか UX が向上しそうです。
それと、Nintendo Switch や PS4 / PS5、あるいは Xperia のような、時間をさかのぼって画面を録画する機能が欲しいという希望はあります。まあ、本機はあくまでもフラグシップ機であって、ゲーミングスマホではないので……高望みなのはわかっているのですが。
さて、論文の続きを書かないといけないので、このへんで失礼します。
\サイゲームス!!/