Kickstarter で出資していた ShadowCast が無事製品化され、先日手元に届きましたのでレビューします。
ShadowCast とは
HDMI の入力を PC に映すことができるデバイスで、Nintendo Switch や PlayStation 5 といった ゲーム機の映像を PC に出力する ことが想定されています。
ノートパソコンをモニターとして使う ことや、ゲーム画面の録画を行う ことができます。
Kickstarter にて支援を募っていました。
外観
パッケージ
内容物は次の通りでした。
- 本体
- USB ケーブル (C to C)
- マニュアル
- ステッカー
本体
HDMI 端子と USB Type-C ポートがあります。
HDMI 端子をゲーム機に刺し、USB ケーブルで PC と繋いで使用します。
また、わかりにくいですが LED が付いており、動作中は点灯色でモードを判別できます。
使用感
主に専用アプリについての使用感を述べていきます。
モード変更の不具合について
アプリ上で以下の 2 モードが選択できます。
(詳細設定ではより細かな解像度とフレームレートの設定ができますが、最大の値が以下になります。)
- Favor Resolution (1920x1080 @ 30fps)
- Favor Performance (1280x720 @ 60fps)
本体 LED は、Resolution モードでは緑に点灯し、Performance モードでは白に点灯します。
しかしながら、Windows 版のアプリでは Performance モードへの切り替えが上手くいきませんでした。 (UI 上では変更されるが、LED の色や実際の動作は変わらない)
Kickstarter のコメント欄でも同様の問題が報告されているため、いずれは修正されると思いますが、 治るまでは Chrome 版のアプリを使うことにしました。
録画のノイズについて
アプリの録画機能を使うと webm ファイルで映像が保存されます。
試しに何度か録画してみたのですが、Windows 版、Chrome 版ともにノイズが酷く使い物になりませんでした。
この問題については同様の報告を確認できていないため、こちらの環境に何らかの問題がある可能性もあります。 引き続き調査したいと思います。
録画サンプル
上記の問題のため、Windows 標準のウィンドウキャプチャ機能で録画したものをサンプルとして載せておきます。
動作モードは Performance を使用しました。動画は 1080p ですが実際の映像は 720p です。
ゲームは Splatoon 2 (シューティング) で、遅延のため瞬発的なエイムが難しく感じました。
遅延について
最大で 20 ミリ秒の低遅延が ShadowCast の売りひとつです。
いくつかのゲームで実際に使用したところ、次のような検証結果になりました。
-
反応速度が要求される シューティングや格闘ゲームはプレイが難しい
できなくはないが、確実にプレイに支障が出るという感じです。
-
それ以外のジャンルのゲームであれば問題なくプレイできる
RPG 等なら余裕でプレイできると思います。
したがって前者のようなゲームを ShadowCast で録画したい場合は、HDMI スプリッタを使うなど工夫がいると思います。
まとめ
より安価な類似品もある中で ShadowCast の利点を述べるとすれば、
- HDMI オス + Type-C メス になっている
- 専用アプリが用意されている
といったところでしょうか。
本体の品質はなかなか良くできていると感じました。
一方でアプリはまだ改善の余地があると思うので、今後に期待したいと思います。