ONSctipter on Windows を Windows 上でビルドする方法を紹介します。
Windows 版 ONSctipter はソースコード形態でのみ配布され、バイナリ配布されていません。 自分がビルドしようとした際につまずいたところがあったので、ここにまとめておこうと思います。
参考 URL
ONScripter の開発者さんが以下のページにて、ビルド方法をまとめてくださっています。 ビルドに必要なファイルもこちらから入手できます。
必要なもの
-
onscripter-XXXXXXXX.tar.gz
ONScripter 本体のソースコードです。
ONScripter のページ > ソースパッケージ から入手できます。 -
onscripter_win-20200114.zip
Windows 版をビルドするのに必要なライブラリがまとめられたものです。
上記の ONScripter on Windows のページ から入手できます。 -
Visual Studio
Visual Studio 2017 にてビルドできることを確認しました。2019 でも動作確認済みだそうです。
手順
ファイルを展開して配置する
onscripter_win-20200114.zip を任意の場所に展開します。
onscripter-XXXXXXXX.tar.gz を上記で生成した onscripter_win の中に展開します。
この時点でのディレクトリ構造は次のようになります。
onscripter_win
├─...
├─onscripter-XXXXXXXX
│ ├─...
│ └─ONScripter.sln <- 手順 3 で使用
└─ONScripter_win.sln <- 手順 2 で使用
関連ライブラリをビルドする
ONScripter_win.sln を Visual Studio で開きます。
上部メニューバーから、
プロジェクト > ソリューションの再ターゲット
を実行します。
これにより、ソリューション内の全プロジェクトに対して、最適な Windows SDK バージョンが設定されます。
続いて、上部実行ボタンの左にて、ソリューション構成とソリューションプラットフォームを次のように設定します。
ソリューション構成 | ソリューションプラットフォーム |
---|---|
Release | x64 |
上記の設定ができたら、上部メニューバーから、
ビルド > ソリューションのビルド
を実行します。
実行後、下記の場所に各種ライブラリが生成されたことを確認します。
onscripter_win/x64/Release
ONScripter をビルドする
ONScripter.sln を Visual Studio で開きます。
先ほどと同様に、
- ソリューションの再ターゲット
- ソリューション構成とソリューションプラットフォームの変更
を行います。
上記の設定ができたら、上部メニューバーから、
ビルド > ソリューションのビルド
を実行します。
実行後、下記の場所に ONScripter.exe が生成されたことを確認します。
onscripter_win/onscripter-XXXXXXXX/x64/Release
完了
ONScripter.exe をゲームのディレクトリに配置し、動作を確認しましょう。
ちなみに ONScripter のバージョンは次のコマンドで確認できます。
$ ./ONScripter.exe -v