Xiaomi Mi A3 にカスタムリカバリー TWRP を導入する方法を紹介します。
TWRP の導入によって、ROM 焼きや root 化などのカスタマイズが可能になります。
事前知識
最近の Android 端末は、system や boot 等のパーティションを 2 個ずつ持ち、アップデートごとにそれらを切り替えることで、シームレスなアップデートを実現しています。
Mi A3 もこの A/B パーティションシステムを採用しており、TWRP の導入手順が少々複雑です。 具体的には以下のような手順になります。
- TWRP を非アクティブスロットに書き込む
- 非アクティブスロットから TWRP を起動する
- TWRP 上で両スロットに TWRP を書き込む
また、TWRP の起動はアクティブスロットからしか行えないので、これらの操作の前後でスロットの切り替えとそれを戻す操作が必要になります。
必要なもの
- ブートローダーアンロック済み の Mi A3
- adb および fastboot コマンドが使える状態の PC
- PC と Mi A3 を接続するケーブル
- TWRP 本体とインストーラー (ダウンロード)
boot パーティションの書き換えを行うため、事前にブートローダーをアンロックしておく必要があります。 ブートローダーをアンロックする方法は、こちらの記事 を参照してください。
TWRP 本体とインストーラーは、リンク先の最初の投稿 > Download から入手できます。 TWRP 本体 (img ファイル) は PC に保存し、インストーラー (zip ファイル) は端末のストレージにコピーしておきます。
なお、記事作成時点で Mi A3 の公式 TWRP はリリースされておらず、ここで紹介するのは非公式版です。
手順
起動した状態の端末と PC を接続し、PC のコマンドラインで以下を実行します。
adb reboot bootloader
fastboot モードが起動したら、PC のコマンドラインで以下を実行し、現在のアクティブスロットを調べます。
fastboot getvar current-slot
この結果 (a or b) に応じて次のコマンドを実行し、一次的にスロットを切り替えます。
-
アクティブスロットが a の場合
fastboot set_active b
-
アクティブスロットが b の場合
fastboot set_active a
続いて以下のコマンドで TWRP を書き込みます。
fastboot flash boot {TWRP本体のパス}
書き込んだ TWRP を起動するため、以下のコマンドで端末を再起動します。このとき、コマンドを打ちこむ前に端末の音量 + を押下しておき、TWRP ロゴが出たら離します。
fastboot reboot
TWRP 起動時に system を read-only で扱うか否かの確認が出るので、次回以降表示しないにチェックを入れてスワイプします。
TWRP のメインメニューから Install をタップし、コピーしておいたインストーラーを選択してフラッシュします。 これで両方のスロットに TWRP が書き込まれました。
最後に切り替えたスロットを元に戻すため、TWRP のメインメニューから Reboot をタップし、Current Slot の表示に応じて下のボタンをタップします。
-
Current Slot: A の場合
Slot B をタップ
-
Current Slot: B の場合
Slot A をタップ
この後続いて Magisk の導入等を行う場合は Recovery を、そうでない場合は System をタップして再起動を行います。
以上で TWRP の導入は完了です。