Android カスタマイズ界隈において、Magisk という技術が急速に主流になっています。
今回は、Magisk とは何か、そして Magisk 導入のメリットを解説します。
Magisk とは
Magisk とは、Android のシステム領域を改変することなしに、改変した時と同等の恩恵を受けることができる技術です。
Magisk の最たる恩恵として、Android の root 化が挙げられます。
他にも、従来はシステム領域を書き換える必要があった様々なカスタマイズ・ハックが、Magisk のモジュールを通して安全に行えるようになります。
Magisk の機能
root 化
Magisk を導入すると自動で root 化が行われます。
これはシステムを改変せずに行われるものであり、通常の手法に比べて検知されにくいというメリットがあります。
スーパーユーザー管理
端末上のアプリが root 権限を求めた際に、プロンプトを表示して、許可を与えたり拒否したりすることができます。
また、どのアプリがいつ root 権限を求めたかを、ログとして記録してくれます。
root 隠蔽機能
端末上のアプリが root を検知することを防ぐ、Magisk Hide という機能が搭載されています。
これを利用することで、root 化を維持しつつ対策が施されたゲームアプリや銀行アプリを起動できます。
モジュール
様々な機能をモジュールという形で追加することができます。
システムのフォントを変更したり、特定のアプリをシステムアプリ化したりするものが配布されています。
これらのモジュールも、Magisk の機能によりシステムを改変せずに導入することができます。
導入するメリット
アプリによる検知を回避
一部のゲームアプリや銀行アプリに、不正対策として、システムの改変を検出してアプリの起動を防ぐものがあります。
Magisk はシステムの改変を行わないので、これらの検知を回避できる場合があります。
以前紹介した FGO の root 対策回避方法 も、Magisk の特性を利用したものです。
文鎮化を防ぐ
実際にシステムを書き換える場合、不正な改変によって端末が起動しなくなるリスクが生じます。
Magisk を利用する場合は、たとえ不正な改変で正常に起動できなくなっても、Magisk をアンインストールすることで再び起動できるようになります。
オープンソースで安心
これまで root 管理アプリとして主流だった SuperSU はソースコードが非公開であり、利用の際は開発者を信頼するしかない、という一面がありました。
Magisk の場合はソースコードの全てが GitHub で公開されているため、安心して利用することができます。
まとめ
Magisk 導入にはたくさんのメリットがあり、Android カスタマイズにおける最先端の技術でもあります。
興味のある方は是非インストールしてみてください。
次回はその導入方法を解説します。